Dan Dan Kokoro Hikareteku

Kawaita Sakebi

Rainy Day

CRASH

FIELD OF VIEW

13 rooms
初期のBEATLESやROLLING STONESのようなシックなスーツに身を包んで、'95年5月に突然出現した"FIELD OF VIEW"。その外見から連想されるダークさと、耳に届いた楽曲の爽快さに、どんな想いが交差しただろうか。キリっとしたスーツ姿の中でネクタイだけがネジれたところに、どこかを見据えたような目の鋭さにロックスピリットを感じながらも、何とも言えぬなつかしさを漂わせるヴォーカルに引き込まれてしまう心地よさ。不思議なギャップを生みながらも、絶妙な融合による愛すべき世界をつくりあげている。 「お互いの音楽ルーツはバラバラ。でもそれがかえって刺激的だった。」という浅岡雄也(Vo.)の言葉にもあるように、メンバー各々のフェイバリットアーティストは実に多彩であり、個性的でもある。こういったバックボーンの交流が見事に反映されたのが、デビューシングル「君がいたから」、大ヒット2ndシングル「突然」を含む、1stアルバム「FIELD OF VIEW I」だろう。また、いい意味での青臭さを残した浅岡雄也の詞は、今、その経験をイヤというほど味わっている人への励ましでもあり、過ぎたことで片づけられない心の中にある切ない青春の思い出を彷彿させる優しいタッチが印象的でもあった。 「アルバムを制作する際のキーワードは、”ブリティッシュ・サウンド”。これはメンバーの中で共通点としてあるんですよ。それに、英国のサウンドは”切なさ”の濃度が高いでしょ。”切なさ”は僕らの音楽の大事な要素。豪快で陽気なものより、どこかジワジワくる感じの良さは時代を超えて普遍性をもっている。サウンドで意識したことは、バンド名にちなんだ”広大な眺め”を意味する景色が浮かぶようなスケール感のあるものにしようと。」 この言葉だけでも、彼らのアルバムというキャンバスに音で描かれた情景が浮かんできそうである。