The Untouchable

Touch the sky

Teenage Love

Mr. Miyagi

Taste Of Honey

Zeebra

13 rooms
猛者ラッパーたちが犇くジャパニーズ・ヒップホップ・シーンを、マイク1本で血気盛んにサヴァイヴ、いやシーン全体を牽引している“鼻息荒いシマウマ”――それがZEEBRAだ。ZEEBRA はイケイケなパーティ・チューンからハードコアなストリート・チューンまで、実に多種多様なトラックを巧妙かつ軽妙に乗りこなす。そんな彼の最大の武器は、ドスを効かせたダミ声で押しまくる、一気に沸点に達するような熱血ラップ。韻をテクニカルかつ執拗なまでに踏み倒すその猪突猛進たるハード・ラップで、ZEEBRAは否応なしにすべてのリスナーを圧倒してきた。また繰り出されるリリックのすべてが実生活に基づいたものであり、悪名高き城南の不良時代/プレイボーイな側面/辛い幼少期の生い立ち……という多様なトピックを赤裸々なまでにさらけ出している。また、そういった“ワル”を前面に押し出したスタンスは“和製ギャングスタ・ラッパー”そのものであり、彼の武勇伝に憧れる若きBボーイたちの胸をアツくさせる。どうも最近はシーンのシンボリックな存在になってしまったようだが、言い換えればZEEBRAはもはや“カリスマ”なのだ。そのライヴ・パフォーマンスにおいても重厚たる風格を感じさせ、任侠映画の兄貴よろしく、オーディエンスをグイグイとアジテートしていく。もちろんその親分肌な気質により、若手ラッパーたちからの支持も厚いと聞く。さまざまなミュージシャンとのコラボレーション及びマスメディアへの積極的な露出(最近はその演技っぷりも板についてきた)によって、アーティストとしての実力とアクの強いキャラを一般リスナーにも強烈にアピール。――今や、日本で最も忙しいラッパーとしてヒップホップ街道を全速力で爆進中だ。