Don't Sweat the Technique

Paid in Full

I Ain't No Joke

Know The Ledge

Microphone Fiend

Follow the Leader

My Melody

Move the Crowd

Paid In Full - Seven Minutes Of Madness - The Coldcut Remix

Keep The Beat

Lyrics of Fury

What's On Your Mind

Put Your Hands Together

The R

No Competition

Musical Massacre

Rest Assured

Just a Beat

Kick Along

Let The Rhythm Hit 'Em

Beats for the Listeners

Mahogany

No Omega

Paid In Full - Derek B's Urban Respray Version

Set 'Em Straight

My Melody - Original Mix

Eric B. & Rakim

13 rooms
ヒップホップ好きを自称するすべてのリスナーがフェイヴァリット・アルバムとして挙げるであろう、エリック・B.&ラキムの1st『ペイド・イン・フル』(87年)。――ラキムのバリトン・ヴォイスのラップは、ストロング・スタイルながら実に渋い味わいで、いぶし銀の輝きを放っている。またエリック・B.が作り出す、ファンキーなレアグルーヴ・ネタを中心に使ったサンプリング・サウンドは、なんともソウルフルな仕上がりだ。加えてイナタいスクラッチが、それらのトラックが持つヒップホップ特有のラフな雰囲気をさらに強調している。――そういったすべての要素が溶け合った楽曲群には、ストリート感を携えた黒いグルーヴが渦巻いている。それが最高にカッコイイ。以降、エリック・B.&ラキムはそのコンビを解消する直前にリリースした4th『ドント・スウェット・ザ・テクニック』(92年)まで同様のスタンス/スタイルを貫き、安定した人気を博した。その後ソロ活動に重きをおいた彼ら。エリック・B.は『エリック・B.』(95年)を発表、メロウなヒップホップ・チューンを披露するが話題性においてはもうひとつの結果に。一方、ラキムは『エイティーンス・レター』(97年)と『マスター』(99年)をリリース、変わらぬ風味のある理知的なラップがかつてのファンから諸手を挙げて受け入れられ、両者の明暗がハッキリと分かれる結末となった。でもって、このラキムはヒップホップ・シーンとヒップホップ・ヒストリーを代表するリリシストであり、今もなおアーティストの見本となるような重要人物である。もしあなたがラップ好きを自任するなら、このラキムの関連作を聴き逃すことは断じて許されないのだ。